Honey Brown
「もう、なんで叫ぶのよ。早くして」
「は、はい…」
小さくなりながら部屋を出ると、安那ちゃんがいた。
「りいりい。あんまり気にしなくていいのよ?最近ちょっと彼氏とうまくいってないみたいなの」
「そっか…」
「まぁ、八つ当たりみたいなものじゃない?だから気にしないで?」
「うん…」
って、お姉ちゃん彼氏いたの!?
い、いつのまに!?
まぁ、そりゃいないわけないよねー。
あのルックスで性格もいいとなれば、モテモテなんだろうなーきっと。
「りいりいー?おーい?」
ハッ…また自分の世界に入ってた…
危ない危ない。
「ご、ごめん!下いこうか!」
アワアワしながら階段を下りる。
「ぷっ。りいりいってほんとおもしろい」
「わ、笑わないでよ安那ちゃーん!」
またも静かな住宅街に、私の叫び声が響くのでした。