Honey Brown
「理衣奈!起きなさい!」
「んー、あとちょっとー…」
「はぁ?もう学校着いたわよ!ほら、早く起きる!」
「はぁい…」
まだ完全に開ききってない目をこすりながら、車から降りる。
「ちょっと!荷物忘れてどうすんのよ!」
あ、そうだった。
なんか軽いなと思ったら荷物持ってなかったのか。
「んー、お姉ちゃんありがとー…」
「ちょっと、あんた大丈夫?」
「あー、あたしが見ときます。乗せてくれてありがとうございました」
「いえいえー!じゃあ、理衣奈よろしくねー」
「はーい」
それにしても眠い…
これなら寝ないほうがよかったかも。
ここから動きたくない。
「ほらー、いくわよー」
ずるずる荷物を引きずりながらトボトボ歩いていたら、急に肩が軽くなった。
「あれ!?荷物がない!?」
「あんたバカ?後ろ見なさいよ」
優里にそう言われ、後ろを見てみる。