日向のグラウンド。
プロローグ
-キィン!-

金属バットがボールに当たる音が響く。
これぞまさに“青春”というモノであろう。



―――――甲子園。



これほど素敵で、純粋で、泣けるものはない。
私は密かに、憧れ続けていた。

高1になって、あいつと出会った。
そして、夢の舞台へと駈け出した。

しかし、私の学校・・・
市立大河原高等学校・野球部は、
近所でも“日本一の弱小野球部”
とバカにされていたほどだった。

それでも負けたくなかった。
甲子園を仲間とともに目指したかった。
甲子園に行ける日を、夢見て――――・・・。




―――――――プレイボール!



試合開始のサイレンが、響く。
私の、君の、そして、
みんなの、心に。
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