キミに届け




―――金髪。




こんなのは日常茶飯事だ。


いつだってどこでだって見る光景。



あたしが驚いているのは女子の人数なんかじゃない。



誠くんと女子の間で行きかっている〝モノ〟だ。



「はい。 これねっ」



「はーい、誠くんっ!」



行きかっている〝モノ〟。


それは金と言う名の〝現金〟。



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