無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆
「ちゃんと言ったでしょ!話あるからって!」
『…………』
「愛梨亜ちゃん、ちょっと話聞いてくれないかな…?」
困ったように言って来るママの彼。
『……………』
「ほら、こっちに来て!織田さんも!!」
『ちょっと…!引っ張らないでよ!』
強引に引っ張られて、食卓の椅子に座らせれる。
向かって左側に座ったママの彼。
あの席はパパの席だったのに…。
そう考えると胸が痛くなった。
「お茶飲む?」
なんて、ママは呑気に言ってる。
それにイライラが募る。
『…あたし、約束あるからもう出たいんだけど』
一刻も早く、この居心地の悪い空間から逃げだしたい。
「ダーメ!今、話すからちゃんと聞いて!」
そう言いながらあたし達にお茶を出して席を着くと、ママが彼と顔を見合わせて、頷く。
「愛梨亜ちゃん、出かける前にごめんね?だけど、早く話しておかないといけないから…」
そう言ってから緊張してるのか、小さく息を吐く彼。