無愛想なマリア様☆X'masミラクル☆


「そう。だからね愛梨亜…いつでも笑顔を忘れないで。笑ってるんだよ」

『そしたらトナカイさん見つかる?』


「そうだね…。愛梨亜にとってその役割をする人がきっと見つかるはずさ。だから愛梨亜、笑顔を忘れないでくれよ?」

そう言ってあたしを見つめるパパの瞳は優しくて、あたしの頭を優しく撫でる大きな手が嬉しくて


『うん!!』


大きな声で返事をした。


そんな小さな頃。

パパとの最後の記憶。


ねぇ、パパ。

あの時にはもうパパは長くないってきっと分かってたんだね…。

無邪気だったあの頃。

パパと交わした最後の約束。


でも…ごめんパパ。

あたし約束守れなかった……。



< 5 / 74 >

この作品をシェア

pagetop