迷える子羊×不器用男子



午後の授業は全滅。
健吾の視線が忘れらんない…。
脳にこびりついてるッ…。
最近、心の中にポッカリ穴が開いてるみたいな感覚に襲われる。

「大丈夫か?」
『えッ!!!?大丈夫だけど…?』

あッ。逢坂光樹…。

「俺が言ってるのは体調の方じゃなくて頭の方」
『は?』
「そこ俺の席なんだけど」
『えッ!?』

あたしが座ってるのは相坂の席。

「邪魔。分かったらさっさとどいてくれる?」
『ごめッ…ん…』

むっかつく~ッ!!
その言い方ないんじゃない?

自分の席に戻り、相坂の方をチラッと見てみる。
悔しいけど本当に顔整ってるなぁ~。

こげ茶色の短髪に長いまつげ。
高い鼻にキリッとした目。

女子にモテる要素持ってんなぁ~。

「何??」
『あッ…なんでもなぃょ…』
「あっそ」

そういうと逢坂は読書を始めた。



やっぱり性格悪ゥ~ッ!!!







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