君だけしか映らない
こんなことで真っ赤になるなんて…こういう男子とのやり取りに免疫が全くないんだな。



まぁ、それはそれでオレには嬉しいことだけど。



「私の食べた所なんて汚いのに…。」



「は?んなこと思うわけねーだろ。つーかお前、自分のこと卑下し過ぎ。」



「だって…私こんなんだし…。」



そう言うと荒川は俯いてしまった。




「荒川、こっち見て。」



「え…?」



「ほら口開けて。」



「えっ!ちょ…何っ!?」



「オレのティラミス食ってみろ。こっちもうまいから。」



「いや、だってそれ…佐伯くんのフォーク…」




「つべこべ言うな。ほら、早く。」



そう言ってオレは荒川の口にティラミスを近付けた。


観念したのか荒川は恐る恐る口を開けた。



「どうだ?うまいだろ?」


「…うん。とっても美味しい。」



その言葉に満足したオレは自分でもティラミスを頬張った。



「間接キス、だな。」


「なっ…!」



そう言うと荒川は再び顔を真っ赤にさせ、言葉に詰まった。



(やべー…可愛いな…。)



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