君だけしか映らない
笑美がそう尋ねると、佐伯悠哉の表情が一瞬暗くなった。



「期限…?そんなんオレがいいって言うまでだよ。」


「ちょっと!!それはないんじゃないの?」



「…お前はオレと一緒にいれて嬉しいとか思わないわけ?」


はぁ?自意識過剰にも程があるんじゃないの!?



「そんなの思わないよ!女がみんな佐伯くんのこと好きだと思ったら大間違いなんだからね!!」



笑美は佐伯悠哉を睨み付けた。



「…そうかよ。」



少し投げやりな言い方をして佐伯悠哉は笑美から目線を外すと、さっさと教室に戻ってしまった。


「ちょっと…!まだ期限聞いてない!」



笑美はそんな佐伯悠哉の後を追いかけた。



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