天使の悪魔



「お詫び…しますから、保健室!!」

何か、

今の言い方変だな…

お詫び=保健室ってな感じの比例が妙にしっくりいかない。


「何でも聞くのか?」

「ぅ?えーっと…何でも…」

何でもって、何を示しているんだろう?

一か月分のお弁当?

一か月分の宿題?

宿題は絶対ヤダけどねっ!!


「ほぅ、分かった。」

そう言った彼は、私の腰に手を回した。


「っえ?」

体が急に、宙に浮かんだ。

「なっ、なっ?!」


ななな何?!

何する気?!

理解不能で、宙で足をバタバタする。


「動くな。落とすぞ。」

その言葉とともに、私の足はパッと止まった。


私は今…

千葉さんにお姫様抱っこされてる……?!


もう痛み所じゃない!!

恥ずかしい…

キスされたときよりも恥ずかしい…

あっ!

違う違う、あれは犬に噛まれたんだ!!

どっちにしろ恥ずかしくて死にそう…


もういいや。どうでもいいや。

私は千葉さんの胸に顔を埋めた。

暖かい…


心地良いな…



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