恋愛温度、上昇中!

─────部屋に帰ってから、考えたくないのに思考はすぐに活動を始める。
新橋さんの言葉ひとつひとつを思い出せば、この先これ以上悩むことはないんじゃないか、っていう位思考の渦にはまって頭が痛い。
出来れば、このまま眠りにつきたいのに。



『…とにかく、司はまだ体調万全な訳じゃないから。今度何時間も待たすなんて事したら確実に泣かすからね』



新橋さんは帰り際確かにそう言った。



…どういう事?



聞く前に、車はさっさと発進してしまう。

……何時間も?

それがあの日を、彰俊と会っていた日を差すなら、

どれだけ間が悪くて、


悪戯すぎるのか。



あの日の自分を思い出して、嫌になるくらい後悔する。
皆どうして、私の感情を置き去りにしたまま前に進まそうとするのか。

叫びたい衝動と一緒に頭を占めたのは




関谷に会いたい




純粋にそう思った訳の分からない、そんな感情。


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