恋愛温度、上昇中!
■■■

食事が済んで、カフェを出る。

その入り口で偶然出会ったのは―――


「あ、高見さん?」


眩しい程の王子様スマイル。

「…新橋さん」

サラサラの茶色い髪に着こなした皺ひとつない上等なスーツ。爽やかな笑顔は目に焼き付く。


「…ち、ちょっと誰??」

祥子が小声で私を小突く。初対面ですぐに興味を示すのは初めてだ。

「あー、えっと新橋さん」


新橋さんは軽く頭を下げるとまた微笑む。さすがの祥子も一瞬見とれたみたい。


…あとで質問責めだな。

私は眼鏡を直した。

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