今日も地球の上では☆2
「あの、入力なら会社で」

私がそう言い掛けると、純一郎さんは私の顔を指差した。



「俺が居ない間に、また泣いただろ? 目が赤いだけじゃなくて、まぶたが腫れてきたぞ?」



あっ!

思わず、両手でまぶたを隠した。



「そんな目のまま帰ったらみんな心配するから、今日は俺が頼んだ仕事が終わり次第、直帰した事にしておくからな」

「でも」

「サボるのがイヤなんだろ? だから、ここで仕事してればいいじゃないか」



確かに、このまま帰ったらなんて言っていいのか分からない。

でも、なんだか本人不在の家に、私だけが居るって言うのは……。



「ちなみに、これは『社長命令』、な?」



えっ?

普段『社長命令』なんて言わないので驚いて、目を隠していた両手を少し上げて、チラッと純さんを見た。



ドキン

思わず、また目を隠した。


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