今日も地球の上では☆2
「あらあら~、『たらしの純』もとうとう年貢の納め時~? ……ふ~ん」

「だから、おまえはその呼び方を止めろって」



あっ……『おまえ』って言った。

どう言う関係なんだろう?

なんだろう……胸の奥がチクチク痛む。



『葵』さんと呼ばれた女性が、ニッコリと微笑んだ。



「あ~あ、相変わらず女心の分からないやつ。彼女、なんか誤解して傷付いちゃってるわよ?」

「えっ? 風花?」



みんなの視線が、一斉に私に向いた。



「いいえ、そんな」

私は慌てて手を左右に振った。



「初めまして。原口龍太郎の妻、葵です」



あっ、龍太郎博士の奥さんだったんだ!

何故か、ちょっとホッとした。



「で、純一郎の元カノです」



えっ?!

思わず純一郎さんと葵さんの交互に見た。



「今はなんとも思ってないから、安心してね? 『たらしの純』って呼ばれてた時代は、女の子をとっかえひっかえ酷くて、私も犠牲になったけど……でもその代わり、龍太郎と出会えたから良かったわ」



葵さんは私を見て、笑ってそう言った。

その後、純一郎さんを見て、葵さんは言った。



「やっと、探していた『運命の人』を見付けられたんだ……おめでとう」

「ああ、ありがとう」



純一郎さんも笑顔だった。


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