鏡水
雪野はそっと障子を開けて様子を伺っていた。

「雪ですね」「今晩はつもるかしら?」

「その御本がかけたら、どこか商店街ぶらぶらしにいきませんか?」

「それもいい考えですね」「じゃあさっさと仕事終わらせます」

小一時間くらいたって執筆活動をおえた男はようやく重い腰を上げて、雪野の待つ

居間に出て行った。

「済んだよ」「行こうか」

ガラッととをあけると寒さが身にしみた。

傘を持って出た念のためだ。

ぶらぶら歩いていると向こうから老人がやってきた。

「よく降りますね」「はあ」「ご夫婦でいらっしゃるんですか?」「いえ」

「そうですかまた私はご夫婦かと思いました」「よくお似合いで」

雪野と顔を見合わせた。

ほんのりと雪野の顔が赤くなる。

「夫婦なんていわれてしまいましたわね」「はは」「そうみえるかな?」

ぼちぼちまた歩いていくとそこには公園がありうっすらと雪がつもっていた。

「きれいね・・・」「ああきれいですね」
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