桜空2

――…



「……慎…王子様だったのね。」



「あぁ。しかも大阪城だしな…かなり格は高いハズだ」



私達は食堂を後にして、中庭にいた。



「……分かるな。慎の気持ち」



「えっ?」



「……私も…以前までは父が嫌いだったし…将軍になんてなりたくもなかったから。」



「…………」



「でも空に出会えて変わったのよ。姫として…次期将軍として頑張ろうって」



「桜……」



「ありがとね、空!!」



私はとびっきりの笑顔を向けた。


いつもの感謝の気持ちを込めて。


「……やばいな」



「えっ」



空はボソッと呟くと私をグイッと引き寄せた。



< 16 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop