─侵食─悪魔のような男
怯えた目をするユウリを引き寄せ抱き締めた。
「…ごめん…ちょっとキツく言い過ぎたよ…」
ユウリは優しく抱き締められ、ほっとしていた。
ふるふると首を横に振ると、劉兒を見上げる。
「お前が心配なだけなんだ…わかってほしい」
「うん…」
強張っていた顔も緩み、瞳にも安堵の色が伺える。
─君は籠の鳥だよユウリ…
ユウリを優しく見つめながら、劉兒は心の中ではそう思っていた。
メニュー