─侵食─悪魔のような男

毎日のように通ってくれている、常連さんである。



「ごゆっくり…」



ぺこっと頭を下げると「ありがとう」とまた優しく微笑んでくれる。



あたしはいそいそとカウンターにもどる。



カラン、コロン…



「いらっしゃいませー」



1人また1人とお客さんが増えて行く。



この店のお客さんは静かな人が多い。



みな静かに、マスターのいれたコーヒーを楽しんで帰っていく。
< 5 / 434 >

この作品をシェア

pagetop