【企】携帯水没物語
「え?それは詐欺とか?」
あたしが恐る恐る聞くと「部屋見てみろよ」と返事。
暗闇の中、リュウタの部屋を物色。
あれ?
随分ブランドもの多くない?
そのかかってるパーカーって枚数限定のプレミアでしょ?
スニーカーもそうだよね。
一人暮らしの大学生には高すぎるものが多い。
「な?何かおかしいだろ?」
「そうね…どうしてなのかしら?貢がせるタイプなのかな」
「僕もリュウタの情報調べてるけど、なんせ女の名前ばっかりだよ」
「え!?ちょっとナナミがいながらどういう事よ!」
「元カノとかが多いけど、ナナミが本命みたいだよ」
本命とかそうじゃなくてナナミだけを見てよ!
ナナミったら男に免疫少ないんだから。
「僕は長く続かないと思うよ」
「それはナナミに貢がせてサヨナラって意味?」
「さぁ…わかんない。でもナナミが気の毒だよ」
ちょっとちょっと、買われてすぐにこんな大問題抱えてどうすれっていうのよ!
あたしはナナミが目が覚めるまで気が気じゃない。
ちょっと、しっかりしてよ持ち主!
リュウタに騙されないでどうにかしてよ〜。