この空に誓ったこと



その夜、仕事から早く帰ってきてくれた隼人には子供達と遊んでもらって。



里沙と二人でキッチンに立ってお誕生日の用意をした。





『結が生きてたら里穂ぐらいやんなぁ』





人形で遊んでいた里穂を見ながら、あたしはぽつりとそう呟いた。





『そうやなぁ。里穂来月で二歳やし。飛鳥も生きてたら星みたいにめっちゃヒーロー気取りでパパと戦ってるんやろなぁ』






お互い、結と飛鳥を失ったけど。


二人と同性の同じ年齢の子供がいるからか、それぞれが星と里穂に二人を重ね合わせるように見ていた。





生きていたらこんなふうに成長していく。


こんなふうに、大きくなっていくんやね。





『8月は里穂の誕生日しような!9月は星と飛鳥の誕生日があるし一緒にお祝いしよう』


『うん!やろうやろう!』





毎年、お祝いしよう。


みんなで、お祝いしていこうね。




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