新時代神話
「会長、これは。」

「何なのよ、全く!

爆発したから来てみたら、犯人と思われる奴が血まみれで倒れてるなんて。」


「血………キュウ〜、」

楓が気絶する。

「私が保健室に連れて行きます。」

「ではお願いします。」

叶が楓を引きずりながら運ぶ。


「扱い悪いな。

せめて肩くらい貸してやれよ。」

「彼女は大量の血を見たりすると気絶しますから、毎度運ぶ身にもなって欲しいモノですね。」


「さて、状況確認をするわ。


爆発が聞こえてからここに来るまでを多めに見て5分。」


「ええ。さらには、彼の持っていた小麦粉の袋、落ちていた缶から見て爆発を起こしたのは彼に間違いないでしょう。」

「つまり、この5分で大きな切り傷を数本付けて消え去った。

何の能力者かしら?」


「今のままでは、スピードのある能力者は多数いますし、切り傷等は持っている武器により変わりますからね。

絞り込むのは難しいです。」



「幸大、どこぞの具合でも悪いのか、顔色が優れんぞ?」


「まぁ、ちょっと考え事だ。


それより、これはおそらく、獣化の使える奴だ。


この切り傷は爪痕、そしてスピードもあり、焼けた獣の毛。

証拠は十分だ。」

「確かに。わかりました。さらに僕は詳しく調べてきます。」

「俺も少し考えたいことがある。」
< 36 / 194 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop