新時代神話
奇跡は結果論では必然に
中庭

「心の揺れはやがて全てを乱す。
そう言われたはずなのに、忘れてました。

自分の力に恐れたから、私は、普通ではない気がしたから、魔法が怖かった。

そんな時に使った魔法が友達を傷付けたのが怖かった。

魔法を使う自分自身が怖かった。
自分を愛することも、自分を信じることもしなかった私に神は罰を下した。」


「いい加減、被害妄想はやめろ。
恐れは神の罰ではない、神が与えたチャンスだ。

恐れを知るものは、恐れている自分を知った者は、変われる。」


「変われる?」

「気付くことは救いであり、気づかぬ事は罰だ。



そして、挑戦は生き物に与えられた、自分が自分自身へ与える救いだ。


言ってる事が難しいかもしれないな。」



「何となくは、わかりました。

やってみます!」


楓は悪魔に手の平を向け、口を開く。

「我の歩く道は阻む者はなく、通りし道は焦土と化す。

全ての災厄は我に触れて燃え尽き浄化する。

不動明王厄祓炎呪!」


ゴウッ、

激しい業火が悪魔を襲う。


一瞬で悪魔の腕が炭になったが、また生えた。

「回復するのか。

それにしても、和式の魔法だな。」

「わ、私のオリジナル魔法です。」
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