新時代神話
バタンッ、

襖が外れて倒れる。

しかし、そこには誰もいない。

気配すら無い。


「姿も気配も消してるのはお前の力だろ、常盤。」


「まぁ、幸大ならこんな失敗したら気付くわよね。」

すると、常盤以外にも、先程の選択肢に上がったのと似た特徴を持つ生徒会メンバーが現れた。



「…おやすみ。」

その姿を確認した幸大は寝た。




「僕も、これで失礼させていただきます。」

圭吾も寝る。


「まんまと逃げられましたね。」
叶がしれっと言う。

「残念だったね。」

ライカも珍しく落ち込む。


「しかし、いずれ、答えは聞けよう。」

「あっ、戸はすぐに直りますから気にしないでくださいね?」


「本当はもう少し近づいて聞ければ良かったんだけど、幸大は近づき過ぎると気付くのよね。」


「さっ、明日も早いし寝ましょ?」


椿が一人だけ他人事のように言い、夜は更けていった。
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