kiss☆して? ダーリン☆




こういう時は――

「2人共! ヤメテ。もう分かったから。翔のは違うの作る! だから終わり!」
アタシはなんとか、喧嘩寸前を止めた。

「もう〰〰! 沙希! 颯太意地悪ぅ〰〰!!」
そう言いながら、抱きついてくる翔。

コレ、もう慣れたかも。

「あー。はいはい。ゴメンね? アタシも気付けなくて…」
アタシはそう言いながら、颯太を睨んだ。

颯太は怒り気味に、アタシから目を逸らし、ソファーにドガっと音を立てながら座った。

それから、昼は翔が作ってくれた、スパゲッティを食べて、色んな事をして遊んだ。


でも、勿論罰ゲームはナシで。


気づいたら4時半になっていた。

「じゃ、夕食作るから! 2人は待ってて!」
そして、ソファーに座ってご機嫌斜めな颯太の方に向かった。

「ホラ! さっさと作るよ? 罰ゲーム! 忘れてないよね?」
「…あぁ」
アタシはやる気ナシの颯太を引っ張り、キッチンまで連れて行った。


「よし! じゃあ、まずは野菜切って!」
アタシは颯太に包丁を持たせる。
だけど、颯太は包丁持ったままで、固まってる。

「ちょっと! 切ってよ!!」
「…どーやって?」
「はあ…?」
「切り方しらねぇし!」

いや、そんなに簡単に言われても…

この常識知らず!!!



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