唇を塞いで



「京っ!!もうやめてよ!!」


「許せねんだよ!!」


もう一度、京が殴ろうとする
このまま殴ったら、玲二が死んじゃう



咄嗟にあたしが取った行動は……


ドカッ!!!


「うっ…!」


「詩希っ?!」


痛い…
京のパンチがあたしの顔を直撃した



「ごめっ…詩希……。なんっで……うっ…」



「いいの…大丈夫。全然大丈夫」


「結局お前はコイツを泣かせることしかできないんだ。詩希、行くぞ」



あたしがこのまま行ったら
一生、京の側にいることができない





< 149 / 239 >

この作品をシェア

pagetop