唇を塞いで

GIFT




「京、あたし……」


「やだから」


京の家に来たものの
何もすることがなくて……


「詩希と別れるなんてできねえよ」


そう言ってあたしを強い力で抱きしめた


「分かってるよ。あたしだって……でも、さもしかしたら…」

「もし、なんて聞きたくない。もし、詩希がアメリカにどうしても行くなら、
オレは帰って来るのを待って、帰ってこないなら、死ぬまで詩希を好きでいる。
オレ、それくらい詩希が大事だから。」


いつになくとても真剣な顔して、あたしにキスをした





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