雨の日の奇跡
ちらっと勝吾の方を見ると、慣れた手つきでテーブルを拭き、お皿をさげ、いつものスマイルで接客していた。
「勝吾すごいね!私なんか全然ダメだよ〜」
「まあ、最初はそんなもんっしょ。俺もそうだったし」
そうなのか〜
「大山さん!8番オーダーとってきて」
「あっはい!今行きます」
店長に言われて、急いで8番席に向かった。
「お待たせしました!ご注文は…」
言いかけたところで、止まってしまった。