秘密のMelo♪y①*日本編*
「……数日後に、先生がいつも使ってたガルネリが、遺品として返ってきたの」
間違いなく先生のものだった。
信じざるを得ない、そんな状況を作り出されたのだ。
幸いというべきか、厳重に入れられていたバイオリンは無事だった。
弦が焼き切れていたり、ケースが歪み切っていたりはしたものの、修復できる程度のもの。
先生といえば音楽。
バイオリンが一番らしいと思い、それを戴いたんだ。
ストラディバリのほうだって……。
「先生に……返す…バイオリンなの……」
嗚咽をあげながら変わり果てた楽器を抱きしめるあたしの背中を、かっくんが黙って撫で続けてくれていた。
「真緒ちゃん…」
「そういや…日本でも大々的に取り上げられていたわね。マエストロのこと…」
いつか必ず返しに行こうって。
そう決めてたのに……ひどい。
どうしてこんなことができるの?
楽器じゃなくたって、物をこんなひどい扱いできるなんて信じられない。