龍の花嫁~ちはやふる・冬絵巻~
☆龍の伝説

いつも同じ夢を見ていた。


私の身体が水面に沈んでゆく。全身が針で刺されたように思えるほど水は冷たい。


深く…深く…水底へと誘われるように…落ちてゆく身体。


息は苦しく…生と死の狭間を行き来する。


死に対して夢の中の私は全く抵抗がなかった。


寧ろ…死ぬことを望んでいた…。


それは何故か…分からない。


水底から現れた白い龍に私は救われ…水面へと身体が引き上げれてゆく。





< 1 / 52 >

この作品をシェア

pagetop