雨に恋した華 〜君とずっと〜
3月上旬の土曜日。


高校の卒業式を数日前に終えたあたしは、冷たい風が吹く街のど真ん中で電話を耳に当てながら叫んでいた。


「虹ちゃんのバカッ!!」


「仕方ないだろ?仕事なんだから……」


「最近、ずっとそればっかりじゃないっ!!もう今度こそ本当に知らないっ!!一生仕事ばっかりしてれば!?」


「ちょっ、紫!落ち着けって……」


「バカッ!!虹ちゃんなんて大っ嫌いっ!!」


虹ちゃんの話を最後まで聞かずに言い放って、電話を切った。


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