雨に恋した華 〜君とずっと〜
重い気分の中、時間はゆっくりと流れていく気がした。


携帯で時間を確認すると、千晶達が帰ってからまだ1時間も経っていない。


だけど…


いい加減に、今にも虹ちゃんに抱き着きそうな森さんを見ているのが苦しくて、もうこの場所にいる事に耐えられなかった。


あたし、どうして帰らないのかな……


本当は、その理由をちゃんとわかっていた。


目の前の二人を見ているのは心底嫌だけど、自分が見ていない所で森さんが虹ちゃんに触れるのはもっと嫌だったんだ…。


< 47 / 211 >

この作品をシェア

pagetop