雨に恋した華 〜君とずっと〜
虹ちゃんの住んでいるアパートに着くと、彼はあたしを抱いたまま階段を上がった。


「紫、俺のコートのポケットから鍵出して」


あたしは手探りで虹ちゃんのコートのポケットを探し、そこからキーケースを出した。


それを使って鍵を開けると、彼があたしを玄関に降ろしてブーツに手を掛けた。


「自分でするから……」


小さく言ったあたしに笑顔を向けた虹ちゃんは、ブーツを脱がせてくれた。


そして彼も靴を脱ぐと、またあたしを抱き上げて奥の部屋に入った。


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