王子様の甘い誘惑【完】

ちょっと顔を動かすと、肩に乗せられた蓮の手が目に飛び込んでくる。


ゴツゴツした男の手。だけど、長くて繊細な指。


触りたい……。


あたしは思わず、肩に乗っている蓮の手をキュッと掴んだ。


「理生……」


蓮はボソッと呟きながら、あたしの顔を覗き込む。


すると、その瞬間バチッと至近距離で目が合った。


茶色い瞳で見つめられると、頭がおかしくなっちゃいそう。





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