ミルク


私は緒杜に言う。



「私、緒杜に出会えて幸せだよ」

「今更だな」

「あははっ」



緒杜はフワッと笑うと言った。



「俺も屡那に出会えて幸せ」

「よかった」



私も笑う。


屡杜は何のことか分からず首を傾げていた。



「屡杜にも出会えたからな」

「うん。屡杜は私たちの宝物」

「あぁ。屡杜が大きくなるまで守らなきゃな」



緒杜と繋いでいた手に少し力が入った。
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