愛しさは孤独の支配者
磨り硝子



―――――――――




いない?


俺はノックをした。



返事はない。


真緒「……」





「まーおさん」

真緒「!……美咲ちゃん……なんで」


美咲「なんでって忘れもの取りにね(笑)真緒さんは?」
真緒「いや……俺も……」
美咲「でもこのフロアってスタッフのフロアやんなぁ?」
真緒「……ちょっと聞きたいことあってんから……」

今完璧に目泳いでるわ……


美咲「……亜也に用?」

真緒「!」

美咲「……真緒さん亜也に言ってもいいんやで?あのこと」
真緒「!」
美咲「亜也は真緒さんのこと好きやねん。分かる。けどこれゆうたらきっと亜也はどう思うやろ?」









―――――――――――




亜也「……あたし帰りま」
バンっという音と共に剣さんはあたしの近くにあったドアを叩いた。

剣「俺のが先に亜也ちゃんのこと見つけたんにな」
剣さんはあたしを強く抱きしめた。

亜也「っ!ちょ……やめてください!!!」
あたしは剣さんの腕の中で暴れた。



剣「真緒くんは!!!」
亜也「!」
剣さんは大きな声であたしを制した。

剣「美咲ともやってんやで!!!」
亜也「!」



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