きっと好き




「…何、無駄に戻ってきてんの。」



そう。神谷が乗ってくるのは、いつも私が乗る駅の2つ後の駅。

神谷は学校とは反対方向に電車で来たということだ。



「付き合ってたらやっぱ、一緒に学校行くでしょ!」




………知らねぇよ。














「ヘブシッ!!」



しばらく電車に揺られていると、神谷が変なくしゃみをした。



「何、カゼ?」


「…うぅーん?昨日の夜涼しかったからかな。そろそろ布団いるかな…?」


「もぅ、10月も後半なんだから布団いるでしょっ!」




昨日、雨に濡れて帰ったからじゃないの?


なんて

言ってやらない。





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