‐ヤンデレ達と私‐
鋏が鈍く光ったら。

タクシーに乗り気持ちを沈めて美容院に向かうと、店の明かりは小さく灯っていた。


私はタクシーを下りると、カランと扉の鈴を鳴らし中に入る。


「お、早かったね?」


「久しぶり‥って、ルイ君、随分雰囲気変わったね」


柔らかく茶色だった髪は真っ黒になり、何処か大人っぽさが増していて妙にドキドキしてしまう。


案内された椅子に座ると、ルイ君はさっさと準備をしていく。


「髪型似合わないかな?」


「ううん、黒髪も似合ってる‥てゆーか今の方が良いかも」


「はは、ありがとう」


ニッコリ笑い私の髪の毛を濡らしていくと、櫛で髪を梳かしながら私の髪を切っていく。


「‥ショートにする?」


「ショートかぁ、暑くなるし良いかもしれないね?そうしようかなぁ」


「顔小さいから、パーマかけてふんわりボブにするとか‥可愛いと思うんだよね」


ルイ君は雑誌を私に渡してくれた、沢山ある髪型で可愛いのが見つかった。


「これにするっ」


「了解、じゃあばっさり行くからね?」


ジャキンっという音が静かな店内に響き、私の頭が徐々に軽くなっていく。


鏡を見ると、真剣なルイ君の表情が見えた。



_
< 52 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop