君のことを想いながら
僕は先生が言った《自覚》という言葉が胸につまった


養成所に入って、待っていたのは案の定、僕を僕として見ないまわりの刺さるような視線だった


僕は、本当に嫌でしょうがなかった


何か言って解決するものじゃないと分かっている

だから、僕はただただ笑って首を縦に振った


だけど、ヨク、ジル、トウヤ。


この三人だけは、僕を特別扱いしなかった


四人でいる間は、本当の僕でいられる


心地いい―…


だから、養成所に入ってからは四人でいることが多くなり、それが当たり前になっていった


「はい。レイくん。」


「ありがとう。」


前から、数珠のようなものが配られてきた


「では!!
いいですか。今配った数珠は、とても大切なものです。死神の能力を、増大、発動するためのものです。」


ジャラ…


僕は配られてきた数珠を見る


一つ一つの珠には、小さい穴が開いていた


なんだこれ…??


< 114 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop