君のことを想いながら
「お帰りなさい。レイ様。サキさんは…??」


俺の帰りを待っていたトウヤが聞いてきた


「ああ。逝ったよ。両親のもとへ…。」


「そうですか…。」


トウヤは静かに去っていった


「ふう~…」


俺は腰を下ろした


「サヨナラは…寂しいものだな…」


ヨクもいなくなって…


サキもいなくなって…


俺は大切なものを、失ってしまった


「…っふっ…っ…うう…」


目を押さえても涙は流れて止まらず、顔がぐしゃぐしゃになっていく


「っうああ…!!」


弱い俺でごめんな…


傷つけてごめんな…


俺はたくさんの罪を背負って生きていくしかない…


だけど…、逃げない…


俺が王として生きることに意味があるというのなら…


それは、俺という存在を真っ当したときだ


「…涙は、今日これっきりだから…。」


明日は、泣かない為に…

明日は、笑える為に…


俺は、そのまま眠りに就いた…

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