君のことを想いながら
「…もって…、半年…。」


「は…半年…!?」


「はい…。すでに…。
娘さんの身体では…他にも影響が出ているはずです…。心臓移植をするにも、間に合わない状態かと…。」


先生は静かに返事をした。


「うぅ…っ…あなた…、…サキが…やりたいことを…やらせてあげましょう…」


「…ああ。」


静かに母は父に言った。


「…お母さん…」


先生が口を開いた。


「娘さんは…いつ何が起こってもおかしくない状態です…。早急に対処しなければ、命を縮めることにもなってしまいます…。酷なことですが…娘さんには…入院をして頂くのが一番かと…。」


「そ…そんな…。」


「…うっ…ううう…サキ…」


母は泣き崩れた。


「できるだけ、早い時期に入院してください。こちらも、できる限り手を尽くします…。」



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