君のことを想いながら
ジルは翼を広げた。
そして小さいため息を漏らした。


「ヨク、あなたは心配な人だわ。不安定で死神のくせに人間より人間みたいで。感情的になりすぎよ。」


「あなたに心配されたくない!」


「くれぐれも、浅はかなことをしないでちょうだい。
死神は、神じゃないのだから。マオ様ですら、踏み込んではいけない領域があるのを知っているでしょう??」


「…だから何よ!!」


「怖いわ。次に、禁を破ったら免れないわよ。」


ジルは、バサッと大きな音をたて飛んでいった。


「…踏み込んではいけないことくらい…わかってる…」


ヨクは、小さくつぶやいた。



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