化学室のノート【短編】
『まだ、分かんないな。
失敗すれば落ちるとこまで落ちちゃうだろうし。
でも、狙えるなら一組を狙いたい』
彼とこの三ヶ月余り会話してきて分かったのは、彼はとても頭がいいということ。
なんとか
このひとに追いつきたい。
そんな想いが私を1月の定期テストで20位まで押し上げた。
『……私も、一組を狙いたい』
書いてから、私は少し自嘲気味に笑った。
変わったな、私。
勉強が、苦じゃなくなった。
英語も、数学も、そして化学も。
勉強するたび
あなたとの会話がよみがえってきて、私の心を熱く焦がすから。
頑張りたいの。
三年生になったら
一組であなたを探したい。
この第ニ化学室を使えるのは
二年生までだって知ってるから。