変わるもの、変わらないもの
あの人は、優しかった。
あの人は、僕に笑いかけてくれた。
まるで、君のように。
友達だと、言ってくれた。
あの日までは。
あの日、あの人は変わった。
僕を蔑んで、罵って、蹴って、殴って。
理由は分からない。
でも、確実に。
僕と友達だといってくれたあの人ではなかった。
別人のようだった。
いや、別人だと思いたかった。
そのとき、僕は思ったんだ。
変わらないものなんて無いんだ。って…。