いのり
Kいわく、“奴等”は相当面倒な連中らしい。
少しでも下手な真似をすれば、
本部が狙われてしまうのだ。
【どんなに時間が経っても潰さなければならない。
……この組織だけは】
Kは今までにないほどの真剣な面持ちでそう言っていた。
その時のKの顔が脳裏に焼きついてしまって、
頭から離れない。
どうしてあたしにこんな重大任務を任せたのだろう。
胸にわだかまりを抱えたまま、
この日はすぐに眠りについた。