同棲彼氏
やべぇ・・・。



俺――真湖斗は、目の前で泣いている優美をただ眺めていた。



「何か言ってよ!」

「ごめん・・・」

「『ごめん』じゃなくて、何か言い訳とか無いの!?」

「ごめん・・・」



言い訳なんかしない。



これは、本当に俺が悪い。



「もうイヤ!私・・・もう信用できないよ!」

「優美・・・」

「じゃあね!あたしはバスで帰るから!」



「帰る」って・・・どこにだ?



俺ん家だよな?



優美って・・・バカだな。



とか、こんな状況で思っちゃう俺。



俺の方がバカだろ。



「バイバイ!」



優美は怒った口調でそう言うと、車の中から出て行った。



途中で転ぶ優美。



起き上がると、優美は俺の方を見て、キッと睨んだ。



・・・俺・・・バカだよな・・・。
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