同棲彼氏
それから、優美が起きた。



「おはよう、優美」

「あ、真湖斗・・・。私、産んだ?」

「うん、雅美って名前にした」



俺がそう言うと優美は嬉しそうに笑った。



「いい名前だね。赤ちゃん――雅美はどこ?」

「さっき、看護士さんがどっかに連れて行った」

「そっか。ねぇ真湖斗、キスして?」

「ん」



看護士の前でそっとキスした。



そのとたん、泣き出す優美。



「私、ママか・・・」

「うん、俺はパパ」



『パパ』か。いい響きだ。



将来『クソジジイ』とか言われたらヤだな・・・。



「あ、ママよ~、雅美ちゃん」



さっき雅美をどこかに連れて行った看護士が戻ってきた。



「はい、雅美ちゃんよ」



看護士が優美に雅美を渡す。



「可愛い・・・」



優美の顔が溶けてる。



「いい女の子に成長するといいね~」



二人でハモった。



まぁ、これで家族が一人増えた!



家に、雅美の部屋を作ってやんないとな!
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