汚レ唄
雑音だらけの道の中にいるのに、まっすぐ透き通るような高い声。
ドクリドクリと心臓が活発に動き出す。
この声。
俺の大好きな声。
「あ〜、ほんとだ。蒼じゃん」
「うっわぁ〜久しぶりだね」
「いやぁ〜ん。誰?あのカッコいい男の子は?あんたたちの知り合い??」
その大好きな声とともに昔懐かしの声と、オネエ言葉のおっさん。
「拓斗さん。静さん……」
道路を挟んで向かいの道にいたのは、深く帽子をかぶってわかりにくかったけど……SAMURaiのメンバーだった。
「蒼……」
「あ、さひ……」