汚レ唄
部活の時間、顧問が栗原先輩の肩に手を乗せ、部員全員に向かって話し出した。
どうやら、先輩はピアノを弾いていて、海外で有名な先生に教えてもらうらしい。
「この学校から有名なピアニストを出るかもしれないからなぁ。
今のうちにサインとかもらっとけよ」
と顧問は力強く笑った。
「そんな大袈裟な。来年には帰ってきますって。
守らなきゃいけない約束があるんで」
と栗原先輩は笑った。
先輩の笑顔を見たのはこの時が最後になった。