汚レ唄



「なんか良い事あった?」


学校で、プレゼントを喜ぶ麻緋の顔を想像してはニヤニヤと笑いがこみ上げてくる。


絶対このプレゼントを麻緋は喜ぶ。


絶対的な自信があった。

だから良い事あった所ではないのだ。


これから絶対あるんだから。


「良い事はまだないけど、これからある気がする」



俺は話しかけてきた人物に返事をした。


「これからなんだ(笑)良い事あるといいね」

「絶対あるんだよ」

「そかそか。楽しみだねぇ〜。……あっ!美奈ちゃん!!」



そう答えると、その人物は友達の元へと駆けていった。



肩にかかる黒髪がサラサラと揺れている。







「ア・オ・イ……くん…………!!!!なんで、キミが中峰と仲良さげに話してるのかなぁ?」


「ぐぅぇ」



そう。今、話していたのは、以前、友人が可愛いよなぁ…と呟いていたお相手……中峰だった。


そして今、まさに、可愛いよなぁ…と呟いていた友人に首を絞められている。



「何話してたんだよ!!教えろよぉ」
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