ヒミツの恋の方程式
じ…じ…冗談でしょ―っ!?


聡…
あんた、いったい、何してんの―っ!?


“ぎゃ―っ!!”


そう叫ぶよりも早く、力の限りバババっと、あたしの両腕を押さえつけていた聡の腕をはじきあげると――…


「ふーん。
拒否られるのって、妙に新鮮」


耳に届くのは、聡のくすくす笑い。


「あーあ、残念。
あのまま、おとなしくしてれば、気持ちよくしてあげたのに」


スッと――…


あたしの髪を手でひとつにまとめて、聡はうなじに小さなキスを落とす。

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